裁判所見学・傍聴の仕方
(2016年7月28日現在の情報です。)
最近、裁判所で学生さんらしき人たちの姿をよく見かけるようになりました。今日も守衛さんに「傍聴に来たのですが…」と尋ねている方を見かけました。今日は,夏休みに傍聴に行こうと思っている方のために,「裁判所の見学の仕方」をご紹介いたします。
(1) 朝9時40分頃には裁判所へ
法廷は10時頃から始まることが多いので,少し早めに到着するようにしましょう。服装は普段着で大丈夫です。
(2) 入口から入り,「開廷表」の場所を聞く。
開廷表は今日どのような裁判が行われるのかの一覧表です。裁判所のメインの入口付近に置かれていることが多いです。裁判所は公共の施設ですが,見学に来られる方に常に手厚くサービスがされているわけではありません。「本日の開廷表はこちら」,などと大きく書かれていることは少ないです。場所がわからなければ警備員さんに聞けば教えてくれます。
(3) 開廷表をみて、「刑事、新件」と記載のある事件を探し,法廷の部屋番号を書きとめる。
わかりやすいのは刑事事件です。そして,「新件」と書かれているものは,今日から裁判が始まるものですので内容が理解しやすいと思います。
殺人事件など重大な事件に関心があるかもしれませんが,そのような重大犯罪の裁判(裁判員裁判の事件)は1回で終わるわけではないので,裁判の全体の流れをつかむことはできません。関心のある方は,出入り自由ですから,短時間でも見学してみられたらいいと思います。ただし,立ち見はできません。裁判員裁判の事件は傍聴人が多い場合がありますので,ご注意ください。なお,裁判員裁判に限らず,社会的に関心のある事件は,座席数の関係で傍聴券が配付されますので,自由に見ることはできません。
裁判の流れをつかむには,覚せい剤取締法違反被告事件や,窃盗被告事件などを見学されるとよいと思います。1件のみではなく,複数の新件の事件をチェックされておくといいと思います。
(4) スマホ・携帯がマナーモードになっているかを確認し,法廷に入る。
部屋は出入り自由です。静かに入りましょう。ドアに小窓がついていますので,覗いてみると中で簡単に様子がわかります。注意事項については法廷の扉の横などに書いてありますのでご確認ください。
(5) 法廷の中での注意点
私語は禁止です。録音や写真撮影も禁止です。読書も禁止です。スマホをずっといじっていると注意されることがあるかもしれません。メモは可能です。
(6) 法廷以外の楽しみ
裁判所には食堂や喫茶があるところがあります。お昼ご飯を食べてみてはどうでしょうか。
また,書店や売店もあります。書店は法律や裁判に関する本が多数ありますので,一度のぞいてみられてもいいかもしれません。
ぜひこの夏休みに,一度裁判所見学・傍聴に行かれてみてはいかがでしょうか。
松井隆雄法律事務所
06-6773-3838
(担当弁護士 松井圭子)
★追記★
大阪高裁・地裁・簡裁では、所持品検査(金属探知機)が導入されました。
危険物を持って行かない限り、心配されることはありませんが、時間帯によっては混むことがあります。そのため、時間に余裕を持って裁判所に到着されることをおすすめします。
本館の正面入口が混んでいる場合は、別館や新館が比較的すいています。別館からは、2階の渡り廊下を通って本館へ行けます。新館から本館へは1階に通り抜け通路があります。表示があるのですぐにわかります。わからなければ、警備員さんや職員さんに聞けば教えてもらえます。