2022(令和4)年12月16日更新

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下記セミナーでご提出いただきました質問票に対する回答です。
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2022年11月27日 クレオ大阪南
弁護士に学ぶ!離婚のリアル ~知っておきたい事例と法知識~
①事例で学ぶ!離婚の流れと法知識
②離婚にまつわる「お金」の話
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※あくまで質問票に記載された事実のみをもとにした回答です。
※弁護士によって回答が異なる場合がありえます。
※ご自身のケースでお悩みの場合には,ネット上の知識に翻弄されることなく,必ず弁護士に相談するようにしてください。

セミナーでご提出いただいた質問票に対する回答です。
大変申し訳ありませんが、回答に対する再質問は受け付けておりません。ご質問等ある場合には、当職もしくは別の弁護士へご相談いただければと思います。

【離婚自体】
・離婚の条件は何を重視すればいいのか教えてください。
→何を希望するかによります。本当にそれぞれ違うと思いますので、具体的には弁護士に一度相談されることをおすすめします。セミナーでもお話したかと思うのですが、弁護士に相談したとしても、必ず委任しないといけないということはありません。相談1回でもやもやしていたものがすっと解決することもありますので、一度法律相談をされてみられてはどうかと思います。
・2年前に離婚の話し合いをしました。その話し合いの内容は、夫の許可を得て録音をしました。その後離婚の話し合いはしておらず、離婚の意思確認ができていません。現在離婚意思がある事の証拠になりますか。
→直接の証拠にはなりませんので、離婚届を出されることを考えておられるのであれば、意思確認は必要かと思います。(離婚の届出時に離婚意思が必要という問題。)

【婚姻費用・養育費】
・婚姻費用分担調停を自分でする際に、注意すべき点、やってはいけないことや具体的なことを教えてほしい。
→一度弁護士に具体的に相談されてみられるといいと思います。
・婚姻費用分担請求の金額に児童手当はふくまれるのですか?
→含まれません。現在、児童手当が夫の口座に振り込まれている場合には、まずは住民票を変更し、調停の申立てもしくは弁護士へ依頼した上で、必要書類を提出すれば、変更してもらうことが可能になることが多いです。ただし、各市町村によって取り扱いが異なり、必要書類も異なりますので、弁護士に相談すると同時並行で、役所へも聞かれることをおすすめします。
・婚姻費用分担調停を起こしたあと、実際に夫が支払わない場合はどうしたらいいでしょうか?
→調停で話がまとまると「調停調書」が作成されます。(この点、当事者間で事前に合意できるのであれば「公正証書」の作成も考えられます。)調停調書が作成された後、夫が支払わない場合で夫が給与所得者の場合には、給与の差押えが可能になります。差し押さえの手続は、ご自身でされる場合にはそれなりの知識が必要になりますのでかなり大変だと思います。そうなった場合には、一度弁護士に相談されることをおすすめします。

・養育費の支払い保障について
→比較サイトがあったので、リンクを貼っておきます。
https://peraichi.com/landing_pages/view/childcarecosts/
弁護士会としてはあまり推奨していないことだけをお伝えしておきます。

【財産分与】
〈特有財産〉
・申立書や事情説明書に財産を記載する欄があります。特有財産についても記入が必要でしょうか。
→申立書は事情を説明書の段階では出さなくても良いです。ただ、財産分与について争いになるような場合には、開示した上で相手に特有財産であることを示した方が話がスムーズに行くこともあります。
・遺産や婚姻前の預金につき、特有財産の主張をしたいのですが、証明ができるかわかりません。どうしたらいいでしょうか。
→遺産であれば遺産分割協議書を出したり、結婚前の預金であれば婚姻時の残高を出すなど、方法はあるのではないかと考えられます。具体的には弁護士に相談されることをおすすめします。
・夫の預金残高が少なく、浪費をしていたのではないかと思います。財産分与のときに、本来夫にあるべき財産を考慮して計算することはできますか?
→基本的にはできません。

【年金分割】
・年金分割をした場合、受給の開始はどうなりますか。
→年金分割をした場合でも、請求した側が年金の受給年齢に達していない場合には、年金は支給されません。

【子ども】
・子供は成人しているのですが、離婚後、戸籍はどうなるでしょうか?
→未婚の子の場合は、夫の戸籍に残ります。 
・現在、子を連れて別居中です。夫に子を連れ去られたらどうしたらいいでしょうか?
→無断で連れ去られたら、心当たりが夫だとしてもまずは警察を呼びましょう。ただし、夫も親権者であるので、取り戻すのは難しい場合があります。
・子どもと別居しています。検診を受けたいのですが、勝手に住民票をうつしてもいいのでしょうか?
→ご自身の判断で可能です。お子さんのためにも住民票をうつした方がいいと思います。

【弁護士費用】
・法テラスの制度を使ってもらえる弁護士さんと使ってもらえない弁護士さんがおやれる理由は何ですか?
→法テラスと契約している弁護士しか法テラス(民事法律扶助制度)はお使いいただけません。
・弁護士保険については初めて聞きました。
→またご興味があれば調べてみてください。
あくまで保険ですので、かけるかかけないかは個人の考え方にもよるかと思います。

【その他】
・離婚後は、現在空き家になっている実家があり、そこに住みたいと思っています。名義は実母です。もし、母が亡くなったとき、姉2人がいますが、優先的に相続することはできますか?
→優先的に相続することはできません。ただ、まだお母様がご健在なので、お母様が生きておられる間に売買契約をしたり、賃貸借契約をするなど、住み続ける方法はあるように思います。具体的には一度弁護士に相談されてみてはどうかと思います。

・調停委員はどんな人がなるのでしょうか?
→調停委員については、リンク先をご覧ください。
https://www.courts.go.jp/saiban/zinbutu/tyoteiin/index.html

<コメント>
この度は、お忙しい中、セミナーにご参加いただき、ありがとうございました。
回答のアップロードが遅くなってしまい、申し訳ありません。
回答において弁護士への相談をすすめるにとどめているものが多数ありますが、ケースバイケースであり一言で回答が難しいと判断したものの他、弁護士であれば比較的容易にできるのですが素人の方がされる場合にはかなり難しいといった手続的なこともあります。費用がかかるため、なかなか勧めにくい部分はありますが、弁護士の知識や経験を活用されるとともに、弁護士に依頼した安心感を得ていただければとおもってあえておすすめしておきたいと思います。
また個別にご相談がございましたら、お気軽にご連絡いただければと思います。
相談予約の際には、セミナー受講者であることをお伝えください。

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